雇用保険と失業保険の違いは?呼び方による?まとめ

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雇用保険と失業保険はどこが違うのか、勘違いして覚えていませんか?

失業保険は正式名称ではなく、失業給付等という雇用保険の1つです。

失業保険という呼び名が定着していますが、違いをしっかりと押さえておきましょう。

今回は、雇用保険と失業保険の違いはどこにあるのかなどご紹介します。

雇用保険と失業保険は同じもの?

雇用保険と失業保険は、実は同じものを指しており、正しい呼び方が雇用保険になります。

失業保険は正しい呼び方ではありません。

失業保険を正しく言うと、雇用保険制度の「失業給付等」に含まれている「基本手当」を簡単に失業保険と呼んでいます。

通常では、失業保険の呼び名が良く使われますが、雇用保険よりも意味がわかりやすいのが理由です。

失業保険が日本に登場したのは、昭和22年の「失業保険法」からですが、その後昭和49年に「雇用保険法」が開始され、今のような雇用保険制度が確立されました。

雇用保険法が適用されることで、失業保険以外にも幅広い手当てを受けられるようになります。

雇用保険とはどんな手当てがもらえる?

雇用保険が生まれた背景には「労働者の生活を守るため」「就職の促進のため」「教育訓練を受けるため」などの理由があります。

失業時に、失業保険がもらえることで、再就職までの空白期間の保証がされ、労働者も安全に働けるようになりました。

失業保険があることで、職を失った人でも決まった期間に手当てが給付されますが、雇用保険には失業手当の他にも「高年齢雇用継続給付」「育児休業給付金」「介護休業給付金」などももらえる制度があります。

失業者の再就職を促す制度

職を失った人が転職活動を行う際には「書類作成」「スーツなどの服装の準備」「備品の準備」「面接会場までの交通費」など、色々と費用がかかります。

また、転職するのに必要なスキルや資格を取るためにも、また費用がかかることもあるでしょう。

転職活動でお金を早く得たいがために就職先を決めると、焦って希望した会社に入れない可能性もあります。

満足のいく転職活動をするには、ある程度のお金は必要になりますが、退職後に転職活動を行う際の経済的な負担を減らすのが失業保険の本来のあり方です。

失業者の生活を安定させる制度

一人暮らしの人や家族を養っている人が職を失うと、今までの収入がなくなるのですから、生活スタイルが変わることもあるでしょうし、もしかしたら生活を続けるのが困難になる可能性もあります。

そんな時に失業保険があれば、再就職先が決まるまでの期間だけでも、生活に必要な一定額の収入を得られます。

もちろん、転職活動が長引くこともありますので、失業手当では足りない場合もありますが、それでも一定期間安定した収入が得られるメリットは大きいでしょう。

失業手当以外の雇用保険で得られる手当

失業保険と言われる手当以外にも、雇用保険で得られる手当があります。

  • 育児休業給付金とは
    1歳未満の子供を育てるために育児休業を取った場合に、一定の条件(賃金支払基礎日数が11日以上ある場合など)を満たすことで給付金が得られます。
  • 介護休業給付金とは
    家族の介護が目的で休業している期間であっても、支給対象者の介護の程度によって給付金がもらえることがあります。
  • 高年齢雇用継続給付金とは
    60歳の定年時と比較して、給料が75%未満で働き続ける人を対象に、受給要件を満たせば給付金がもらえる制度です。
    定年後にも働けるようにと出来た制度ですが、昨今では年齢を引き上げる動きも出て来ています。
  • 傷病手当とは
    求職の申し込みをした時に、怪我や病気で15日以上働けない場合などに給付される手当です。
    受給期間は、最大4年まで延長させることが可能ですが、労災保険の休業給付と併用できない点には注意してください。
  • 就労促進給付とは
    退職後早い段階で、再就職先が決まった人を対象にした給付金です。
    基本手当の支給残日数が多ければ多いほど、給付の金額は大きくなります。

雇用保険を受け取るために必要な条件とは

雇用保険の失業給付等を受けとるためには、一定の条件が必要となります。

以下に、失業手当を受けるために最低限必要な条件をご紹介します。

ハローワークで求人応募をしている人

失業保険は、再就職する人を支援する制度なので、退職しただけではなく、再就職の意思を外に示す必要があります。

そのため、ハローワークなどの求人に申し込みをするなど、求職活動自体を行っていない人は失業者と認められません。

職に就いていないだけでは、失業者にならない点には注意が必要です。

例えば、以下のような人は失業保険を受け取ることができません。

  • 副業をしていて別途収入がある人
  • 起業の準備をしている人
  • 次の就職先がすでに決まっている人
  • 学業に専念することを決めた人
  • 求職活動をせず休養を取っているだけの人
  • 結婚を機に家事に専念している人

就職日から遡って働いた期間がある

自己都合により退職した失業の場合に限りますが、離職日から遡り、2年以内に最低でも12か月働いていたことが条件になります。

もし会社の都合で退職を言い出された場合は、離職日から遡り、1年以内に6か月以上働いた期間があれば受給者の条件に当てはまります。

正規雇用と非正規雇用の違い

正規雇用者であれば、会社側は必ず雇用保険をかけなければいけません。

つまり、正規雇用の場合は条件に限らず、失業保険の受給者の資格を得ます。

非正規雇用の場合(パートやアルバイト、派遣社員など)でも、31日以上働く見込みがある人は、受給者の対象です。

かつ、1週間に20時間以上働けば、非正規の場合であっても失業保険を受け取ることができます。

失業保険を受け取るための手順と流れ

失業保険を受け取るためには、自分で申請する必要があります。

ただ待っていてても、失業保険は受け取れないことに注意してください。

また、「育児休業給付金」「介護休業給付金」などでは、会社から申請してもらう必要がありますので、まず人事課に報告してみましょう。

①受給資格があるか確認

受給資格については上記で述べましたが、まずハローワークで求職の申し込みをしていることと離職日から遡って、一定期間が働いていたことが受給資格になります。

働く意思があるかどうかが問題になるため、育児などで主婦業に専念する場合などは資格を満たさないことに注意が必要です。

②離職を証明する書類を受け取る

会社から離職の書類をもらうことも忘れてはいけません。

もし離職する場合には「雇用保険被保険者証」と「雇用保険被保険者離職票」が渡されているかをチェックしましょう。

③ハローワークで手当てを申請する

離職時の書類を無事受け取れたら、ハローワークに行き、失業手当の申請をします。

この時に失業者として認められるように、求職の意思を示しておきましょう。

ちなみに、申請時に必要になる書類には「マイナンバーカード」「証明写真」「印鑑」「普通預金通帳」「雇用保険被保険者離職票」などがあります。

申請してから受給できるまでには、一週間は待期期間となる点にも注意してください。

待機期間を経て、失業手当を実際に受け取れるまでには、一か月はかかることも覚えておきましょう。

④説明会に参加する

受給される前に、雇用保険受給者初回説明会に出ることも忘れないでください。

説明会に参加する時には「雇用保険受給資格者のしおり」「印鑑」「筆記用具」などが必要になります。

⑤失業が認定され受給される

説明会に参加した後は、失業者として認められるように求職活動は続けてください。

求職活動をしていることが条件になりますが、それでも再就職先が決まらない場合に、失業手当を受け取ることができます。

もし受給期間の最中に、収入を報告しなかった場合は、不正受給になり給付が停止されることもあります。

悪質であると判断された場合は、刑事告訴されることもありますし、受給金額の返還を求められることもありますので、くれぐれも不正受給はしないようにしましょう。

まとめ

雇用保険は、失業者にとって大変ありがたい制度です。

ただ、雇用保険の失業給付等を受け取るためには、再就職をしたい意思を伝える必要があります。

失業と無職はイコールになりませんので気をつけましょう。

雇用保険と失業保険の違いは、呼び方によるもので、大元は同じものです。

失業保険という呼び名が定着していますが、失業給付等は雇用保険の1つであることは押さえておいてください。

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